不注意が目立つ
不注意が増えるとき、それは心からのサインかもしれません
「大事な予定を忘れてしまう」「目の前の作業に集中できない」「うっかりミスを何度も繰り返してしまう」。そんな日常の中の“ちょっとした不注意”が続くと、「自分はだらしないのかも」と自信をなくしてしまうことがあります。
しかし、こうした不注意は、必ずしも本人の努力不足や性格の問題とは限りません。むしろ、ストレスや睡眠不足、疲労の蓄積、あるいはうつ病や不安障害、発達特性(ADHDなど)の影響で注意力が落ちてしまうケースは少なくありません。
なぜ不注意が起こるのか?その背景には様々な要因が
不注意は、脳の注意や集中をつかさどる働きがうまくいかないときに起こります。その原因としては、以下のようなものが考えられます
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強いストレスや精神的な緊張状態
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睡眠障害(なかなか寝付けない、途中で目が覚めるなど)
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うつ状態や不安障害
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発達特性(注意欠如・多動症[ADHD]など)
また、職場や家庭での過剰なプレッシャー、過労、長期にわたる疲労が蓄積すると、集中力が低下し、不注意が目立つようになります。
当院での診療と治療について
当院では、初診時に精神科専門医がじっくりとお話を伺い、不注意が目立つ背景にどのような心理的・医学的要因があるのかを一緒に探っていきます。特に、うつ病や不安障害、ADHDなどが関係している場合には、適切な診断と治療が大切です。
治療の中心は薬物療法となりますが、当院では必要最小限のお薬での治療を心がけています。精神的な緊張をやわらげる薬や、注意力を保ちやすくする薬などを、症状や生活状況に合わせて慎重にご提案します。
また、薬に対して不安をお持ちの方には、効果や副作用についても丁寧にご説明し、ご本人の気持ちを大切にしながら治療方針を一緒に考えてまいります。できるだけ負担の少ないかたちで、日常生活が楽になるようサポートしていきます。
発達特性(ADHD)との関連も見逃さずに
注意力の問題が長く続いている場合、その背景に発達特性が関係していることもあります。ADHD(注意欠如・多動症)は子どもだけのものと思われがちですが、大人になってから気づかれるケースも多く、不注意や忘れっぽさ、ケアレスミスの多さといった症状がみられることがあります。
当院では、成人のADHDの可能性についても視野に入れ、問診と医学的判断に基づき、慎重に診療を進めております。
毎日の不注意に悩んでいる方へ
「仕事がうまくいかないのは、自分の努力が足りないから」とご自身を責めていませんか?
不注意が続く背景には、見えにくいこころや脳の疲れが隠れていることがあります。適切な治療を受けることで、集中力やパフォーマンスが回復し、「なんとなくやりにくかったこと」がぐっと楽になることもあります。
大人の方の「不注意」「忘れっぽさ」「集中できない」といった日常の困りごとにも丁寧に対応しております。完全予約制で、初診時にはお時間をとってしっかりとお話を伺います。
当院では、患者様のお話を大切にしながら、無理のない範囲でできることを一緒に探していきます。「このくらいで受診していいのかな」と迷われる方も、どうぞお気軽にご相談ください。