お仕事が辛い、、、【理由のない涙、不安、孤独感…それは「弱さ」ではなく、心からのサインです】
こんにちは。
江戸川篠崎こどもと大人のメンタルクリニック、院長の三木敏功(精神科医専門医)です。
今日は、
「ふいに涙が出る」
「理由もなく不安に襲われる」
「誰かに会いたくて仕方なくなる」
「夜は少し楽になるけど、朝がとてもつらい」
といった症状に悩まれており、お仕事に行くのが辛い方に向けて、少しでも気持ちが楽になればと思いブログを書いたみたいと思いました。
心がふと泣いてしまう理由
「どうして涙が出るのか、自分でもわからない」
そう話してくれる方は、実はとても多くいらっしゃいます。
これは、心が限界に近づいていることを、自分に伝えてくれているサインなのだと思います。
頭では「大丈夫」「まだ頑張れる」と思っていても、心の奥底では、気づかないうちに疲れやストレスが溜まっていることがあります。
そのギャップに、ふとした瞬間に心が耐えきれなくなって、涙が出る——それは、決して「弱さ」や「甘え」ではありません。
「孤独感」は誰かを求めている気持ちの裏返し
「無性に家族に会いたくなる」「ひとりがさみしくて仕方ない」——
これも、心の疲れやストレスが長く続いたときに起こりやすいことです。
孤独感というのは、実は「安心したい」「誰かに受け止めてもらいたい」という気持ちの裏返しでもあります。
そんな気持ちになるのは、ちゃんと人を大切に思っている証拠です。
でも、その気持ちを抱えたまま毎日を過ごすのは、本当にしんどいことだと思います。
「夜は少し楽になるのに、朝はとてもつらい」理由
うつ症状や不安障害の方の中には、「朝はとてもつらく、夜になると少し気分がマシになる」という“日内変動”と呼ばれる状態が見られます。
これは、脳のホルモン(セロトニンやコルチゾールなど)の分泌リズムや、自律神経の働きに関係していることがあります。
朝起きた瞬間に気分が重く、体が鉛のように動かない。仕事のことを考えると胸がざわざわして涙が出る。
でも、夕方になると少し落ち着いてくる。
こうした症状には、医学的なサポートがとても有効です。
「生活には支障はない」のに、心が苦しい——それが一番つらい
実は一番つらいのは、「仕事もしている」「生活はできている」けれど、心の中がずっと不安定で落ち着かない状態かもしれません。
周りから見れば「ちゃんとやれてる」ように見えるけれど、内側では必死に耐えている。
そういう方は、「こんなことで受診していいのかな」と迷われることも多いです。
でも、そういう時こそ、心療内科医や精神科医に相談してみて欲しいです。
まだ頑張れている今だからこそ、回復も早くなることが多いのです。
お伝えしたいこと
涙が出てしまうこと、心が不安定なことは、けっしてあなたのせいではありません。
そして、それは病気であってもなくても、「あなたが苦しんでいる」ことには変わりありません。
当院では、診断や薬物療法だけでなく、休職のタイミング、診断書の必要性、日常生活で気をつけるべきことなどもお伝えできたらと考えていきます。
あなたの「これから」に寄り添った治療・サポートを一緒に考えていきます。
もちろん、「まだ薬には抵抗がある」という方には、無理な提案はしません。薬の服用には納得感がとても大切なので、効果と副作用、服用期間などを丁寧にお話しさせて頂きます。
今のあなたに合った、ちょうどよい距離感と支え方を一緒に見つけていきましょう。
最初の一歩を、どうか安心して踏み出してください
心がつらいとき、「助けを求めること」自体がとても勇気のいることだと思います。
でも、その一歩が、あなたの毎日を変えるきっかけになるかもしれません。
もし、あなたが今、理由のない涙や不安に悩まされているなら。
「こんなことで受診してもいいのかな」と思われるかもしれませんが、まずはお気軽に心療内科や精神科の医師のご相談頂ければ、嬉しいです。