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【月9ドラマ×児童相談所】『明日はもっと、いい日になる』が話題沸騰中!感動のドラマに児童精神科医が注目する理由とは?

[2025.07.11]

こんにちは。
江戸川篠崎こどもと大人のメンタルクリニック、院長の三木敏功(児童精神科医/子どものこころ専門医)です。

📺 今、SNSで話題沸騰中の月9ドラマ📺

明日はもっと、いい日になる』(フジテレビ系列)が、7月7日からスタートしました。

「涙が止まらなかった…」
「社会の現実に向き合う素晴らしい作品」
「支援者の葛藤がリアルすぎる」

と、大きな反響が寄せられています。

児童相談所(児相)で働く職員たちの姿を描いた完全オリジナルのヒューマンドラマ

主演は福原遥さん、共演に林遣都さん。月9で「児童相談所」を本格的に描く作品は、実は珍しいのではないでしょうか。

月9で児童相談所が主題になるのは非常に珍しく、現場で実際に子どもたちと向き合っている私にとっても、とても意義深い作品です。

この記事では、児童精神科医の視点からこのドラマの見どころと、なぜ今「児童相談所」がテーマとして注目されるべきかをわかりやすく解説します。

保護者の方や教育・福祉関係者、子どもに関わるすべての方にぜひ知ってほしい内容です

 1. どんなドラマ?――刑事から児童福祉司へ、主人公の成長物語

物語の主人公は、神奈川県警で働く刑事・夏井翼(福原遥)
捜査一課への異動を目指していた矢先、突然「児童相談所への出向」を命じられます。

最初は戸惑いながらも、こどもたちの心の叫びに触れ、彼らの命を守る仕事に本気で向き合うようになっていく――
そんな「刑事→児相職員」への転身と成長の軌跡が描かれます。

翼とバディを組むのは、ベテラン児童福祉司・蔵田総介(林遣都)
冷静沈着で厳格な蔵田と、情熱的で正義感の強い翼――この対照的な2人のやりとりも、見どころの一つです。

 2. 舞台は海辺の児童相談所――現場のリアルが見えてくる

児童相談所には、毎日のようにこどもや家庭の問題が寄せられます。
「ネグレクト」「家庭内暴力」「親の精神疾患」「発達障害への対応」「学校との連携」など、内容はさまざま。
その電話の一つひとつに、命が関わっているかもしれない緊張感があります。

ドラマでは、こうした「日常のようで日常ではない」現場のリアルが、臨場感たっぷりに描かれています。

そして何より、児相の仕事は「解決して終わり」ではありません。
子どもがその後、どのように安心して生きていけるか、未来にどうつながっていくかが本当の意味でのゴールです。
これは、児童精神科の支援とも重なる視点だと感じます。

 3. 福原遥さん&林遣都さんが演じる “支援する側”の葛藤

福原遥さん演じる夏井翼は、「目の前で苦しんでいる子がいたら放っておけない」というまっすぐな性格。
一方で、感情移入しすぎて空回りしたり、支援の限界に直面して挫折したりと、支援者としての未熟さも描かれます。

林遣都さん演じる蔵田総介は、翼に「家庭に踏み込みすぎるな」と厳しく指導しますが、
その背景には、彼自身が過去の経験から学んできた痛みやプロ意識があります。

この2人のやりとりは、支援の世界で本当に多くの人が経験している“リアルな葛藤”であり、
だからこそ多くの視聴者の心に届くのではないでしょうか。

 4. 児童精神科医から見た注目ポイント

児童精神科では、虐待やネグレクト、学校不適応、リストカットや自殺願望など、深刻な背景を抱えたこどもたちと日々向き合います。
そうしたケースの中で、児童相談所の職員や福祉司、スクールソーシャルワーカーとの連携は不可欠です。

このドラマが描くように、

  • 事件になる前に気づくこと

  • 医療・福祉・学校・家庭がチームで支えること

  • こどもの声なき声に、耳を傾け続けること

…それらは、私たち現場の支援者にとっても“永遠のテーマ”です。

支援のジレンマや迷い、うまくいかないことも多い中で、
「それでも、目の前のこどもをあきらめない」
この姿勢を貫く支援者たちの姿が、丁寧に描かれていることに強く共感しました。

 5. 保護者や地域の皆さまへ|ぜひ一緒に見てほしい

このドラマは、
「児童相談所のことをもっと知りたい」
「支援者がどんな思いで動いているのかを理解したい」
という方にはぴったりの作品です。

  • 子育てに悩む保護者の方

  • 子どもを支える立場の先生や福祉関係者

  • 子ども自身が「助けを求めていい」と思えるようなドラマが見たい方

そういった方々にこそ、ぜひ一度ご覧いただきたいと思います。

 6.“いい日”をつくるのは、私たち一人ひとり

最後に、このドラマが伝えようとしていることは、
「大人たちがこどもを守る責任と希望」だと思います。

児童相談所の職員も、医師も、教師も、地域の大人も。
一人ではできないけれど、誰かが気づき、声をあげ、チームでつながれば、
“明日はもっと、いい日になる” その願いに現実味が帯びてきます。

当院でも、こどものこころの問題に悩む方々が気軽に相談できるよう、丁寧な診療を心がけています。
このドラマが、そうした支援への理解と、子どもへのあたたかいまなざしを広げるきっかけになればと願っています。

📺 『明日はもっと、いい日になる』📺️
2025年7月7日スタート・毎週月曜よる9時(フジテレビ系列)

ぜひ良かったら、ご覧になってみてください。
子どもたちの“明日”がもっと良くなるように、一緒に考えていきましょう。

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