働く人のこころの健康を支えるために ― 精神科専門医・産業医としての経験から ―
江戸川篠崎こどもと大人のメンタルクリニックの院長の三木敏功です。今回は働く人の健康を支えるためにというタイトルで書かせて頂きます。
現代の職場は、多様なストレス要因に満ちています。仕事の量的・質的負荷、人間関係のトラブル、組織変化への適応、長時間労働や在宅勤務による孤立感など、働く人々のメンタルヘルスを脅かす要素は年々増加しています。こうした中で、精神科専門医として、そして産業医としての立場から、働く方々のこころと身体の健康を支える支援がますます重要になっています。
私はこれまで、数多くの企業で産業医として活動してきました。面談や職場巡視を通じて労働者一人ひとりの声に耳を傾け、職場環境の改善提案を行い、企業と労働者双方の信頼関係の中で調整・助言を行ってきた経験があります。とくに精神科医としての視点から、メンタル不調の早期発見・早期対応、休職判断、復職支援といった場面では、企業の人事労務担当者や保健師と協働しながら、実践的なサポートを行ってまいりました。
当院では、このような経験を生かし、休職や復職に関するご相談、職場のストレスへの対処、労働環境への適応が難しい方への支援など、幅広いご相談を受け付けています。単なる「診断」や「投薬」にとどまらず、産業医経験をふまえた制度面・職場対応への具体的なアドバイスを行える点が、当院の大きな強みです。
たとえば、「今の状態で仕事を続けるべきかどうか悩んでいる」「上司から休職を勧められたが、制度や流れがわからず不安」「復職したもののうまくいかない」といったお悩みは非常に多く寄せられます。こうしたご相談に対して、労働基準法や企業の休職制度を踏まえた現実的な助言、診断書の作成、復職プランニングなどを一貫して支援いたします。
また、休職中の過ごし方についても、単に「ゆっくり休んでください」ではなく、回復の段階に応じた生活リズムの整え方や社会復帰への準備、ストレス対処スキルの向上など、具体的な提案を行うことを得意としています。復職後も安心して働き続けられるよう、再発予防の視点も大切にしています。
「働きたいけれど、どうしたらよいかわからない」「会社とのやり取りに不安がある」――そんな時こそ、医療機関として、そして産業医としての立場から、働く皆様の味方として伴走したいと考えています。お一人で抱え込まず、どうぞお気軽にご相談ください。