ストレスで体の不調が続くあなたへー心療内科で相談できる症状とは?ー
こんにちは。
江戸川篠崎こどもと大人のメンタルクリニック、院長の三木敏功(精神科専門医 産業医)です。
今回は、「ストレスが原因かもしれないけど、病院で相談していいのかな」と感じている方に向けて、心療内科で診る“体の不調”についてお話ししたいと思います。
「体がつらいのに、検査では異常がない」……それ、心のSOSかもしれません
- 胸がドキドキして不安になる
- 息がしづらく、深呼吸がしたくなる
- 胃がキリキリ痛い、下痢や便秘が続く
- 朝になると頭痛や吐き気で起きられない
- 微熱が続く、めまいがする、食欲が出ない
こうした症状で内科にかかり、血液検査や画像検査をしても「異常なし」と言われた……でも体調はつらい。
そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。
それは、「気のせい」ではありません。
ストレスや不安など心の状態が体にあらわれているのです。
心と体はつながっている
私たちの身体は、心と切り離して存在しているわけではありません。
強いストレスや悩みがあると、自律神経やホルモンのバランスが乱れ、さまざまな身体症状を引き起こすことがあります。
つまり、体の不調の“背景にある心”を診るのが、心療内科の役割なのです。
どんな症状のときに心療内科に相談すべき?
以下のような症状がある方は、一度ご相談いただくことをおすすめします。
◆ 不安や緊張が強く、動悸や息苦しさがある
→ パニック障害や不安障害の可能性があります。
◆ 胃腸の不調が続くのに、内科では異常がない
→ 過敏性腸症候群やストレス性の胃痛が考えられます。
◆ 疲れているのに眠れない、夜中に何度も目が覚める
→ ストレス性の不眠症やうつ状態の兆候かもしれません。
◆ めまいやふらつき、頭痛、肩こりが慢性的
→ 自律神経の乱れが背景にあることがあります。
「受診するほどじゃないかも」と迷っているあなたへ
「こんな症状で心療内科に行ってもいいのかな」
「薬をすすめられるのが怖い」
「もっと(症状が)重い人が行く場所では?」
そう思って受診を先延ばしにしてしまう方も少なくありません。
でも、心の不調は早めに気づくことで、悪化を防ぎ、生活への影響を最小限にすることができます。
心療内科医は、無理に薬をすすめたり、「気合いで乗り越えてください」と言うことはありません。
あなたの体と心に寄り添いながら、今できる最善の方法を一緒に探していきます。
「検査では異常がないのに体がつらい」——そんなときこそ、心療内科医がお役に立てるかもしれません。
身体の不調をきっかけに、心のケアが必要だと気づけることもあります。
最後に:自分の体と心を、どうか大切にしてください
ストレスや不安で体がつらいとき、それは「休んでほしい」「気づいてほしい」という心からのメッセージかもしれません。
自分の気持ちや身体の声を無視し続けていると、いつか動けなくなってしまうこともあります。
あなたのつらさには、ちゃんと理由があり、対処法もあります。
どうか、ひとりで抱え込まずに、まずは一度、心療内科医にご相談くださいね。